仮想化技術の種類について

皆様こんにちは。t.i.でございます。

昨日、さくらのVPSがリニューアルしました。 料金据え置きグレードアップは利用者にとって大変ありがたいです。自分も早速乗り換え優遇措置を利用しようと思います。今回はそんなVPSを実現している仮想化について少し書きたいと思います。

まず、仮想化といって一般的に知られているソフトはVirtualBoxやVMwarePlayerだと思います(共に無償)。Windowsマシン上にLinux環境を簡単に作成することができるので、利用したことがある方も多いと思います。ところがVPSで利用している仮想化ソフトは上記とは全く異なります。有名なものですとKVMやXenといったソフトになります(こちらも共に無償)。前者のVirtualBoxなどの仮想化をホストOS型、後者のKVMなどをハイパーバイザ型と呼びます(さらに後者は、準仮想化方式ハイパーバイザと完全仮想化方式ハイパーバイザに分かれます)。

■ホストOS型(VirtualBoxやVMwarePlayer)
[ハードウェア] --- [ホストOS] --- [仮想化ソフト] --- [仮想マシン上のOS]
■ハイパーバイザ型(KVMやXen)
[ハードウェア] --- [仮想化ソフト] --- [仮想マシン上のOS]

両者の特徴を挙げてみましょう。まずホストOS型ですが、なんといっても導入が簡単です。「今Windowsを使っているけど、Linuxをちょっと試してみたい」という場合はこれが便利です。お試しLinuxがいらなくなったらファイルを削除するだけの簡単管理が可能です。一方ハイバーバイザ型は、ホストOS型と比べてわかる通りハードウェアから仮想マシン上OSまでの間の距離が短いです。高パフォーマンスが期待できます。また柔軟なリソース管理が可能なことも特徴です。
それぞれの特徴を考え、場合によってはハイパーバイザ型を検討してみるのもいいでしょう。初めてのハイパーバイザ型で不安という方にはインストールの簡単なXenServer(無償)をお勧めします。皆様も自宅で気軽に仮想化をお試し下さい。

……で終わるとよくある記事なので少しだけ補足を。ハイパーバイザ型は確かにCPUやメモリについて柔軟なリソース管理が可能ですが、パフォーマンの目安の一つでもあるディスクI/Oについてはその限りではありません。さくらVPSはハイパーバイザ型であるKVMですが、自分と同じマシンに同居しているユーザのディスクI/Oが自分のディスクI/Oに大きく影響します(運悪く同居人多数がディスクをゴリゴリしていると大変なことになると思います)。VPSの不満点として「ディスクI/Oが遅い」はよく耳にする話です。現状、仮想化でのディスクI/Oは、ホスト型であろうがハイパーバイザ型であろうがどうしようもない問題です。ディスクI/Oを気にする方は、例えばmemcachedの導入、または根本解決として専有サーバの契約なども視野に入れてみましょう。HDDを専有する意味は大きいです。 

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