厚生労働省の支援システムが二重化になった残念な事実

Pocket

日経新聞のサイトで厚生労働省の物資や人材を融通する支援システムが2つになったという記事があった。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、厚生労働省は病院に物資や人材を融通する支援システムを立ち上げた。だが、本来使うべき既存の有事システムが動かず、二重投資となった事実は知られていない。

新型コロナ:つぎはぎ医療システム、コロナで機能せず 厚労省迷走  :日本経済新聞

阪神大震災後に作成された「広域災害・救急医療情報システム(略称:EMIS、以下EMIS)」という支援システムがあったものの、今回の新型コロナウイルス蔓延による病院からの支援要請に対応できなかったようだ。EMISではこれまでの災害での課題と対応案の整理などを行っているようだが、今回の状況で浮かび上がった課題に対しての対応を迅速に行うことができなかった。

参考 : 第8回救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会 【資料1】広域災害・救急医療情報システム(EMIS)を活用した情報収集体制の強化について(PDF)

そこで、厚生労働省はサイボウズ社のクラウド型医療情報システムを新たに採用した。

日々加速する新型コロナウイルス感染症の情報を正確に把握するべく、厚生労働省では内閣官房IT総合戦略室と連携してkintoneを活用し全国の医療機関から病床の空き状況、帰国者・接触者外来数、PCR検査対応など稼働状況の登録を要請しています。マスクや人工呼吸器など医療機器のリソース状況もkintoneで収集することで、各医療機関に対しスピーディーなリソース提供も可能になります。

厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の情報収集ツールとしてkintoneを活用 約7,000の全国医療機関から稼働状況を収集し、今後の対策に活かす | サイボウズ株式会社

しかしながら、新システムではEMISの機能を完全にはカバーしきれていないため、EMISを「止める」ということができない。そうなると「似ているけれどちょっと違うシステム」を重複して維持管理してくことになり費用は肥大化していく。
2020年5月からは、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)がスタートしている。
新旧システムの役割分担の整理を厚生労働省にはしっかりと進めてほしいと切に思うところだ。

厚生労働省では、保健所等の業務負担軽減及び情報共有・把握の迅速化を図るため、緊急的な対応として、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システム(HER-SYS)を開発・導入することとしました。

新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS):Health Center Real-time information-sharing System on COVID-19(新型コロナウイルス感染症)|厚生労働省

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です