事例 JGC様

プラント建設の次世代を繋ぐ。

インターネット技術を用いて世界中のエンジニアとコラボレーションを生み出す。

日揮株式会社 様

日揮株式会社ロゴ
http://www.jgc.co.jp/jp/

トップイメージ

プレスリリース概要

プレスリリース概要

日揮株式会社様(以下:日揮)がインターネットを用いた教育システム、e-ラーニングシステムを株式会社オープントーン(以下:オープントーン)のITエンジニアリングサービスの協力の元、自社開発。
砂漠やジャングルなど各国の現場と本社や支社を双方向(インタラクティブ)に繋ぐ、ナレッジ(知識・情報)共有システムを兼ねたe-ラーニングシステムを構築。2012年度より世界での運用を開始。
日揮建設マンの想いをオープントーンのITソリューションエンジニアリングサービスが支援し実現。
5000km以上離れた場所同士で、ベテランから若手へのノウハウの伝達を可能に。
同時に、失われがちな「ベテランの叡智」を形にしながら、世界を舞台に多くの社員が学べるソリューションへ成長。

本事例の御紹介

全世界に散らばる日揮建設部の叡智を結集したい。そして、そのノウハウやスキルを社員同士が学び合い、高めあえる場所を作りたい。 日揮株式会社 鈴木様

日揮株式会社鈴木様

アジア、中近東、アフリカ、南米、東欧など世界各地でエネルギーに関する国際プロジェクトに参画してきた日揮は、高度なエンジニアリング技術と卓越したプロジェクトマネージメントで、数多くのビッグプロジェクトを成功に導いてきました。
2010年、同社建設部では、日本のリーディングエンジニアリングカンパニー日揮の技術力をさらに高めるために、各現場で働いている社員のレベルアップを目的とした「人財育成プロジェクト」をスタート。その一環としてe-ラーニングシステムを構築しました。今回は、国際プロジェクト統括本部 プロジェクト本部建設部 アシスタントマネージャー 鈴木健司様に、プロジェクトの背景や、オープントーンのITソリューションエンジニアリングサービスを用いたソリューション開発についてお話を伺いました。

1. なぜプラント建設にe-ラーニング?

ナレーター
今回発表されたシステムを開発した経緯について、どのような背景があったのでしょうか?
鈴木様
日揮は、各種プラント・施設に関し、海外を中心に世界約70カ国、2万件以上にも及ぶプロジェクトに携わってきました。
世界に現場が広がり、多くの社員を擁するに従って、世代間のノウハウ共有は常に課題の一つに数えられ続けてきました。
特に海外に赴任している若手技術者の教育が、紙ベースでの既存教育制度では困難な事から、重要な課題だったのです。
また海外の多くの外国人社員へのノウハウ伝達も重要な課題です。
ナレーター
なるほど、多国籍に事業を展開する日揮だからこそ、インターネット技術を用いたe-ラーニングシステムが必要としていたのですね。
鈴木様
単なる「世界どこからでも受講できるe-ラーニング」以上の物を構想していました。学習だけでなくコミニュケーションの場として提供することにより、遠く離れた現場で若手がベテランに気軽に質問したり、コンテンツの疑問点等を学習者同士で情報交換出来ることで、相互に成長を促し、会社全体のナレッジの成長・共有を目指しました。
ナレーター
インタラクティブ(双方向性)というインターネットのメリットを最大限生かした教育・人材育成構想だったわけですね。
鈴木様
それだけではありません。
我々は今回構築したe-ラーニングをプラント建設の国際競争を戦う上での一つの武器と考えています。

2. e-ラーニングを使って国際競争を戦う?

ナレーター
e-ラーニングシステムを使ったワールドワイドな競争とは?e-ラーニングを販売しよう……という安易な戦略ではありませんよね(笑)
鈴木様
はい(笑)
まず、近年プラント建設に関わるプロジェクトは大型化しております。プラント建設の中には多種多様な工事があるのですが、一つ一つの工事ボリュームが非常に大きいため若手担当者は特定の業務に集中せざる得ない傾向になります。仕事をしつつ多くを学んでいくことが一番望ましいのですが、担当業務以外の知識習得がどうしても疎かになってしまいます。
一方で一つ一つの工事は独立しているわけではなく複雑に絡み合っております。ですので、現場では担当者間のコミュニケーションは非常に重要です。担当以外の工事内容を理解していなければ誤解や生じ大きなタイムロスの原因になります。逆深く理解していればよりスムーズに工事が進められるわけです。そのためにも幅広い知識を習得してほしいと願うわけです。
ナレーター
それでe-ラーニングなのですね。海外の技術者の幅広い知識習得のために。
鈴木様
はい。そして幅広い知識を習得し一人一人の能力が向上してゆけば、今度は担当する業務の幅も広がり少ないスタッフで工事を遂行することができコスト削減につながります。韓国や中国のエンジニアリング会社が参入し厳しさを増す受注競争において、大きな意味をなすわけです。
ナレーター
なるほど。e-ラーニングが結果としてコスト削減にも貢献する、つまりは国際競争を戦う上での一つの武器になり得る可能性があるのですね。

3. 外国人技術者のモチベーションもUP!帰属意識を高める。

鈴木様
また、他の意味においてもe-ラーニングは貢献するはずです。

鈴木様のイメージ

ナレーター
他の意味と言いますと。
鈴木様
外国人技術者の帰属意識を高めるということです。
日本においては一つの会社に長く務める事はあたりまえのこと
なの ですが、外国人スタッフはそうではありません。条件の
良い仕事が見つかればすぐに転職してしまいます。以前より
外国人スタッフの転職は問題視されており、給料の引き上
げや契約形態の変更などその場その場に応じて対応がな
されてきました。ただ、給料の引き上げは価格競争とい
う観点からはあまり適作とは言えません。
どうしたら、有能なスタッフに長く日揮の仲間として働
き 続けてもらう事ができるか考えました。
外国人技術者に対してもキャリアプランを練り、一つのプロジェクトが終わったらそれで終わりではなく、日揮社員と同じよう、長いスパンで育成させるということに着眼しました。
ナレーター
なるほど。日本人社員と同じようにスキルアップによって外国人社員も将来へのステップアップも期待できるようになるわけですね。
鈴木様
はい。
本e-ラーニングはコンテンツをやみくもに学ぶのではなく、キャリアに即した学習順序を一人一人設定できるようになっております。例えば配管工事担当者は配管工事と配管工事に密接に関わる鉄骨工事の初級コンテンツをまずは習得します。それが終われば、配管工事の中級と土木工事の初級、更にそれらもクリアすれば配管上級と電気工事や仮設工事の初級といったように徐々に知識の幅が広く深くなるようにコースを設定するわけです。システム内でランキングも表示できるようにもなっており、ゲーム感覚と言いますか、達成感を得られやすいよう工夫しているのです。
ナレーター
外国人社員だけではなく、日本人社員にとっても自身のステップアップが見えるのはモチベーションにつながりますね。
鈴木様
実際、ユーザーからは「進んでいく感」が分かりやすく、やっていて楽しい、モチベーションが上がるという声があがっております。そして、一人一人にキャリアプラン(コース設定)を立てるため、大事にしてくれている、将来のことまでちゃんと考えてくれていると思ってくれるようになり帰属意識が高まるわけです。日揮の仕事の進め方を熟知した有能なスタッフが長期にわたり不安なく仕事に没頭できる環境づくりが必須なのです。
ナレーター
まさしくワールドワイドの競争の為に前向きな、新しい取り組みですね。
そうした様々な要望を叶える枠組みとしてのシステム開発も大変だったと思います。さらに、実際のコンテンツ作りは大変だったのでは?
鈴木様
各国に散らばった現場の社員達に無理を言って作ってもらいました。
自分の経験や知識を会社全体の為にまとめ直す作業は、楽なものではないですが「やりがいを持つことが出来た」と現場の意見も聞いております。
各現場に配属された若手社員が中心となって、コンテンツを作成しました。そこで作ったものを、シニア社員にレビューしてもらい、不足していた内容を補い、e-ラーニングのコンテンツとしてまとめ上げました。
そのうえでコンテンツは、シビル・配管・電気等、現場で担当するカテゴリーごとに整理しました。60歳を過ぎて定年を迎えた社員の中には、各カテゴリーのスペシャリストもいます。こういった方々からも知識を頂く事が出来ました。
ナレーター
そうしたコンテンツ作りの為の作業を考えると、やはり初期導入のコストは大きかったのですか?これまでの教育資産はどうなされたのですか?
鈴木様
実は今回、オープントーンの協力を得て、スクラッチ開発(
※2
※2
スクラッチ開発
システム開発で、特定のパッケージ製品のカスタマイズや機能追加などによらず、すべての要素を個別に最初から開発することをスクラッチ開発という。(注:本件ではフレームワーク等を使用している)
)に至った経緯の一つがそこにあります。
本社にはもともと膨大な教育資料が存在していたものの、「本社でしか使えない」「体系的になっていない」等の課題がありました。
今回開発したシステムに最適化したコンテンツを作り直すのでは、時間がかかり過ぎますし、これまでの資産が無駄になってしまいます。
そこで、「既存資産もそのまま登録・利用できる」ようにすることを、システム開発の際の重要なポイントにさせて頂きました。
ナレーター
初期導入コストが抑えられたということですね。既存資産の活用と既存の人事を含めた教育制度との両立はどうなされたのですか?
鈴木様
実は、先ほどの既存資産の活用と同等に、当社が重要視したシステムコンセプトに「既存の教育・評価システム」とのコラボレーションがありました。
既に日揮には長年に掛けて構築された"Green Book"という教育・評価システムが存在します。
前述のように"Green Book"のコンテンツ資産を活用することはもちろんのこと、同時に教育の進捗具合やテストの結果のレポートなど全て既存の"Green Book"とコラボレーションし、より精度の高い評価ができるようにしたのです。

4. eーランニングがナレッジデータベースに成長

鈴木様
このシステムには当初より、ノウハウを提供することで若手の教育とより価値のある就業環境の提供という目的を持っていました。
しかし、リリースを迎えるにあたり意外な効果が見えてきました。
日揮株式会社 建設部のベテランのノウハウが結集され、整理されることで、ベテランの側にも改めて仕事を見つめ直し、考え直す機会が産まれたのです。
また、質問や意見を交わすことでベテランと新人との間に新たな交流の場が産まれました。
このことにより、ノウハウが整理されて、共有され、さらに高まるという意外な効果を生んでいます。
ナレーター
なるほど、当初は「e-ラーニングを始めよう!」と始まったプロジェクトが、ワールドワイドの競争に貢献し、さらには社員のナレッジの整理・共有にまで良い効果を及ぼしたのですね。

5. オープントーンのITエンジニアリングサービスを採用して

鈴木様
本件のような、我々にとっても新しい取り組みであるプロジェクトにはオープントーンによりご提供頂いた、ソリューションエンジニアリングサービスを用いたスクラッチ開発が非常に有効でした。
短期的なコストのみを視野に入れサービスを提供しようと思えば、パッケージソフトや従量課金制のe-ラーニングシステムはいくらでもあります。
しかし、それでは「早く安くコンテンツを提供する」ことに始終するだけになったでしょう。
時として新しい取り組みとは、言いだした側にも、形は見えていないものです。
今回、オープントーンと二人三脚で「何をしたいのか」を探りながらシステムを開発していくことは我々にとって「そもそも自分達が何をしたいのか」を明らかにしていく旅でもありました。
当初、ニーズを探るためとアーキテクチャ的な実現性を探る両面からプロトタイプを開発し、それを元に、システムの開発を行いました。
例えば、画面を「楽しく、飽きないものにする」というのは実はパッケージやサービスでは実現しにくい部分です。
実際今回、アイコンの一つ一つまでスクラッチで開発して頂いています。

画面キャプチャのイメージ

また既存の教育制度との連携や、既存の教育資産の取り込み機能は、パッケージ等を用いると、特に大きなカスタマイズを要する部分です。
そのカスタマイズ費用を考えていくとスクラッチ開発とのコスト差は徐々に縮まりました。ついには「結局、積み上がるカスタマイズ費用を思えば、最初からスクラッチの方が価格はさほど変わらず、リスクも低くなった」という経緯もあります。
実際、パッケージが「実は使い物にならない」「運用上の課題を抱え続ける」リスクと、スクラッチで開発する初期投資のコストは当社の試算では後者の方が安く済むという試算結果もありました。
我々はユーザーのニーズや地形の状況・気候等を鑑みながら、最善の提案を顧客に行いプラントを建設していきます。
今回、オープントーンのITエンジニアリングサービスは、顧客とともに顧客のニーズを探り、当社の状況や文化を鑑みながら、システムを作り上げて行くという点で、当社のプラントエンジニアリングサービスと同じものを感じています。
形こそ違えど、技術を武器に顧客の未来を切り拓く。同じ企業文化を感じました。

次へ進む

開発のご依頼・システム導入のお問合わせはこちらから

インタビュー企業様一覧

  • 日揮株式会社様
  • 楽天銀行株式会社様
  • フェリカポケットマーケティング株式会社様
  • 株式会社ブックウォーカー様
このページのトップへ

金融システムやさまざまな業務システム開発、ECサイトなどの各種Webサイト構築・開発、IC(RFID)を活用したシステム、技術者向けOJTやICタイムリコーダー等、システム開発に関わることならオープントーンにお任せください。