本システムの技術の御紹介

技術情報図のイメージ

ナレーター
今回フェリカポケットマーケティング(以下FPM)様のFeliCaポケット基盤、Pocket-gateシステム構築でにおける、ITエンジニアリングという側面でのトピックスをご教示ください。

1. 仕様書はない?作りかけ?

岡本
本システムでは元々、FPM様が従来より懇意にしている開発会社と開発していました。しかし、従来の開発会社をより重要なプロジェクトに対応させるためリソースが追いつかなくなり、いわば「途中から」当社が引き継いだ形になりました。もともと従来の開発会社とFPM様の関係が密接だったものですから、仕様書も、そんなに必要ではなく、自分達が共有できればいいレベルのものしかありませんでした。
ナレーター
普通は引き受けないプロジェクトですね(笑)
岡本
かもしれませんね。少なくとも大手ベンダー等は難しいでしょう。責任の所在などで進まなくなりがちであるとは思います。
ナレーター
しかし、引き受けたんですね。
岡本
当社のスタンスとして「ソリューションをシステムを構築・提供する」という立場を貫いています。逆に言えば「プログラムを書く作業をすること」が当社のサービスではありません。なので、今回のFPM様の事案でいえば「仕様書はない。作りかけ。」のアプリケーションをどう本番稼動を迎えさせるか」が我々のミッションだったと言えます。
ナレーター
具体的にはそのためにどうされたんですか?

2. 仕様書がなきゃないなりにやる。

岡本
この状況は、いわば、FPM様の担当者が仕様書なわけです。ですから、担当者とのコミュニケーションロスを減らす方法をまず考えました。
ナレーター
隣に座るとか?
岡本
いえ、今回お客様の事業所内では作業をしておりません。お客様の担当者の方も他にも様々な事案をお持ちですし、開発環境もクラウド上の仮想環境に構築しましたので、その必要もありませんでした。
コミュニケーションとしてユーザーフレンドリーなBacklogを採用しました。タスクを直接顧客と共有することで、よくあるような週次のミィーティングで進捗がどう、何が何%で何が原因なんだ・・・というミィーティングのロス自体と、共有の為の資料作成や説明のロスを最小限にしました。バグの様な我々に都合が悪いタスクまで丸見えになりますが(笑)今回はこうした、顧客を直接まきこむやり方が有効だったのではと思います。
ナレーター
なるほど、いわゆる「持ち帰り」でありながら「オンサイト顧客」を実現したんですね。アジャイルな感じですね(笑)
岡本
ええ。アジャイルというほどではありませんが、参考にしてよりお客様が一緒にシステムに向き合える体制を作ることを意識ました。

3. 作りかけなら作りかけなりにやる。

岡本
本システムは技術的にはPHPだったんですが、他社の作りかけということで、品質の担保が難しいと考えました。そこで、PHPUnitを用いたテストの自動化に注力しました。

画面キャプチャーのイメージ

ナレーター
自動化によって、自分達の見えない部分の品質の
担保をしたわけですね。「Aを直したら触ってない
Bが壊れた!」なんて事を防ぐために。
岡本
構成管理をGitにし、開発サーバーはVagrant
(ベイグラント)やChef(シェフ)といった
環境管理・構築用のツールを使用しています。
今回、保守運用はまた別のチームが対応しま
すので、こうしたGitにしたことや環境管理・
構築用のツールを使うことで、資産や環境の
引き継ぎ・引き渡しが非常に用意になりまし
た。特にChefは環境の情報が全て「レシピ」
に記載されますので、環境に関する作業や調
査の依頼を受けた際に、素早い対応につなげ
ることができたと思います。
ナレーター
開発も他社からの引き継ぎで、運用保守も再び引き継がなければいけなかったんですね。しかし、そうした構成管理やツール等を上手く用いて、引き継ぎを容易にしたわけですね。
岡本
本番環境や検証環境も、クラウド上に構築してありましたので、環境の引き継ぎも基本的にはログインなどの情報さえ引き渡せば大丈夫な状態でした。
ナレーター
「作るところは御値段に含まれてますが、その後は知りません」というSIerも多いと聞きます。結果としてその後、またユーザーが苦労したり、保守コストが大きく膨らんだり。そうした心配も幅広くユーザーのために共有して解決しているんですね。それでは今後の展望を聞かせて頂けますか?

4. これからのITソリューションエンジニアリングの技術

岡本
今回のような「仕様書がない」「作りかけ」といった「業界アンチパターン」な事例も沢山あると
思います。
ナレーター
ええ。特に最近は、リプレース時などに、現行の仕様書がない・・・という問題をよく耳にしますね。
岡本
そうした場合でも、当社は最適な対応方法へのノウハウが蓄積されております。
また、引き受けた以上は、安易に元々の開発がどうとか、仕様書が無いからどうとかは言いません。
お客様と一緒に「だったらどうすればいいか?」を考え、提案し、実行します。勿論、保守性が多く、仕様書がそろうプロジェクトの方が効率も良い分、費用感を抑えることができます。
かと言って、上記のような、「アンチパターン」だからと、打つ手がないわけではありません。「無論作り直した方が安いですよ。」という場合も存在します。が、当社は現状を受け入れたうえで、最適でかつもっともコストに長い目で貢献できる方法を検討し、御提案します。
ナレーター
おおくのSIerは「責任を持てない」と他社の開発の引き継ぎや、仕様書のないシステムのリプレース等は避ける傾向にありますが、御社はそうした場合でも対応可能ということですね。
岡本
物事には程度も限度のありますし、本当に御引き受けが可能かは個別に判断しなければいけません。しかし、当社のITソリューションエンジニアリングサービスは、こうした、プロジェクト前提条件が難しい事例にも対応してきたノウハウが詰まっております。またなにより姿勢として、顧客にソリューションを提供する。システム全体を最適な形で稼働させることに対する姿勢は非常に強いと思います。
改めて、技術の陳腐化や、システム環境のクラウド化等により「仕様書がない」「現行システムに問題が多い」状況でのリプレースやマイグレーションの機会は増えています。そうしたユーザー様の悩みを今後はより、解決できるノウハウ・体制を強化・構築していきます。

インタビュー日時:2014年06月27日(金)14:00

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