2007/06/13

■ 2980円のフルコース
少し前のことですが、社内で高田取締役との雑談の一こまです。

「よく物事を料理にたとえるじゃないですか。うちの会社はどんな料理を出したいのですかねえ?」
「早くて・安くて・旨いですか?」
「でしょうねえ。早くて・安くて・旨いシステムならどんな顧客も大喜びですね。」
「なるほど。牛丼ですね。」
「・・・違う気がする。牛丼は確かに安くて・早くて・美味しいけど」
「品質やサービスレベルがですか?」
「そうですね。じゃフルコース?」
「システムで言えば大手、ITコンサル系やSI企業の価格とクオリティ?」
「それなら大手に頼むでしょうねえ。」
「うーん。」
「分かった!!2980円のフルコースを出したいんだ。」

 CSを限りなく突き詰め、ハイクオリティを・・・

 CSを限りなく突き詰め、ハイクオリティを徹底追及する。
其の上で「これなら安い」と思ってもらえる価格。

 面白いことに、1食2980円と聞いたら、多くの方は「高!!」っと思うわけです。
 ところが、サービスレベルのしっかりした、立地内装もよく、品質も高いフルコースで2980円と言われたら「安!!」っと思うわけです。

 顧客に安く・質の良いものを提供するために努力をするという観点では300円の牛丼も2980円のフルコースも同じです。

 この両者の違いは何でしょう?
品数?料理の質?
無論、一品一品に掛ける素材のコストと、かける手間もまったく違います。
 システムで言えばバグの少なさや機能の数でしょうか?
 システムではいわゆるアプリケーションのクオリティでしょうか。

 それ以上に私が常々「高い料理」なるものを機会が少ないなりに頂くときに
気にしているのは「トータルコーディネート」ともいえる部分です。

 たとえば、立地・内装などはわかり易いですが、それ以上に「ギャルソンヌ」の対応や気遣い・・・料理の出すタイミングが、会話の邪魔をしていないか、間隔は適度か。
 酒類の選定へのアドバイスは的確か、ゲストが和むように気遣いをし、ホスト側がゲストをもてなす助力を行っているか。

 そういった「対価の主題」となっていないものに、非常に高い価値を見ています。
 なんというか、高い料理が皿数が多くて、素材や調理の技術が高いのはいわば「当然」のこととしてみています。
 何でもそうですが、90点を超えるクオリティから上は、1点UPするために相当な努力を払う「トップランナーの競争領域」に入ってしまいます。
 正直、私は料理が其の領域に入ると「違い」がわかりません。(苦笑)
 ですので、「高い対価」を払う付加価値を料理そのもの以外に見出しています。

 冒頭に述べた、われわれの求める「システムのフルコース」にも同じ部分があります
 其のシステムがどう使われるのか?
 機能の選定は、アーキテクチャの選定は適切か?
 ビジネスの進行を妨げないか?
 オペレーションは、運用はどのように行われるのか?

 要件をくみ、時にはBPRにまで踏み込みながら、顧客のビジネスそのものを提供し続ける。
 「お代の主題」は弊社にとっては無論、「稼動するアプリケーション」です。
 しかし、バグもなく、早く低価格で納品されたシステムがそもそも要件が誤っていたら?
 「顧客の要望どおり」に作ったものが、使いにくかったり、機能を満たしていなかったりしたら?
 500円以下のお店で、メニューに書いてあるものを注文した顧客が「品質にはまったく問題がないが、僕の食べたいものではなかった」というのは、だれが見ても、選定した側の責任と言い切れると思います。

 ところが、「フルコースの名店」と言われるレベルであれば逆に顧客を「分析」し提供する料理自体を微調整していく。
 そこには、提供するお皿(アプリケーション)にも最高のクオリティーを目指すが、同時にアプリケーションを、利用する顧客のビジネスシーン全体を、あらゆる手段で満足させていく。
 其の満足度は、顧客のビジネスそのものの成長となって返ってゆく。

 で、そのフルコースが「数万円、あるいは10万円以上」といわれても、それほど多くの方は驚かないでしょう。
 それは、「其のレベルなら高くないんじゃない?」という受け入れ方ともう一つ、「やはりそれくらいかかるんだ」という両面から受け入れられると思います。
 しかし、われわれが目指すのは、そこでもないのです。
 それでは、われわれは大手SI企業の1部門になってしまうのが正解になってしまいます。

 2980円の最高レベルのフルコースを提供できる企業になりたいのです。

 ってまだ成れていないのに、大口を叩いてすみません(苦笑)
posted at 11:55:38 on 2007/06/13 by sato - Category: 業界動向

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